会長あいさつ

会長あいさつ

~新たな業務拡大を盛り込んだ改正診療放射線技師法が

令和3年10月1日に施行

公益社団法人 滋賀県診療放射線技師会

会長 古山忠宏



 公益社団法人滋賀県診療放射線技師会会長の任を務めさせていただいております、市立長浜病院の古山忠宏です。

 平素は、当会運営に格別なるご支援、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。また、昨年来の新型コロナウイルス感染症の対応をはじめ、県民の命と健康を守るため、そして、保健、医療の発展、充実のため昼夜を問わずご尽力いただいていますことに敬意と感謝の意を表します。

 さて、会名称を、公益社団法人滋賀県診療放射線技師会に改名して初めての定期総会を令和3年5月30日に開催し、気持ちも新たに任期後半の2年目がスタートしました。総会でご承認いただきました事業について、理事が中心となり皆様のご協力を得ながら公益社団法人として、そして、職能団体としての役割を果たすべく会務事業遂行に努めて参りたいと考えています。

 こうした中で、令和3年5月21日に診療放射線技師法の改正案が含まれた「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律」が国会で可決成立しました。このことにより、令和3年10月1日より新たな業務拡大が盛り込まれた改正診療放射線技師法が施行されます。これは、医師の働き方改革としてタスクシフト/シェアを推進し、医師の負担を軽減しつつ、医療関係職種がより専門性を活かせるよう各職種の業務範囲の拡大等を行うための法改正です。

 これまでも、「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための法律の整備に関する法律案」(医療・介護制度改正の一括法案)が平成26年6月25日に公布され、保助看法(保健師助産師看護師法)の規制解除により、「診療の補助」名目で業務範囲の拡大が行われました。そして、医療従事者の業務範囲および業務の実施体制の見直しとして「診療放射線技師法」も含まれており、診療放射線技師が実施する業務においてもCT、MRI検査時の造影剤の血管内投与(針刺しは除く)、投与後の抜針・止血の行為、下部消化管検査、画像誘導放射線治療時の肛門からのカテーテルの挿入等が、「診療の補助」として医師の指示を受けて行うものとし、業務範囲に追加されました。これらに対応するために、業務拡大に伴う統一講習会として現在も継続して開催されています。

 今回の診療放射線技師法改正は、診療放射線技師法そのものを見直し、業務として行える行為を増やすことが盛り込まれました。その内容は、以下の6業務ですが、詳細な行為等については、今後厚生労働省から通知が発出される予定となっています。

1)造影剤を使用した検査やRI検査のために静脈路を確保する行為、RI検査医薬品の投与が終了した後に抜針及び止血を行う行為。

2)RI検査のためにRI検査医薬品を注入するための装置を接続し、当該装置を操作する行為。

3)動脈路に造影剤注入装置を接続する行為(動脈路確保のためのものを除く)、動脈に造影剤を投与するために造影剤注入装置を操作する行為。

4)下部消化管検査(CTコロノグラフィ検査を含む)のため、注入した造影剤及び空気を吸引する行為。

5)上部消化管検査のために挿入した鼻腔カテーテルから造影剤を注入する行為、当該造影剤の投与が終了した後に鼻腔カテーテルを抜去する行為。

6)医師又は歯科医師が診察した患者について、その医師又は歯科医師の指示を受け、病院又は診療所以外の場所に出張して行う超音波検査。

 これらの拡大される業務について、法改正と同時に業務が可能となるわけではありません。今回の業務拡大では、診療放射線技師法そのものが改正されることから、診療放射線技師籍登録者全員に、法令に基づく「告示研修」(厚生労働大臣が指定する受講必須の研修)の受講が義務付けられます。また、受講については、技師籍で管理されることとなるようです。このように、この告示研修は、現在行われています「努力義務」である業務拡大に伴う統一講習とは大きく異なる研修となります。また、努力義務である業務拡大に伴う統一講習を受講したものとしての研修内容になることも考えらますので、現行の業務拡大に伴う統一講習が未受講の方は、是非受講をお願いします。

 この告示研修については、日本診療放射線技師会が準備を進めているところであり、今後日本診療放射線技師会、近畿地域診療放射線技師会と連携し、当会でも取組みを進めて行きたいと考えています。告示研修について未確定の部分もまだ多くありますので、今後ホームページ等による情報発信をしていきたいと考えています。

 当会定款の目的には、『この法人は、滋賀県における診療放射線技師の職業倫理を高揚するとともに、診療放射線学及び診療放射線技術の向上発展並びに公衆衛生の向上を図り、もって地域住民の保健と医療の維持発展に寄与することを目的とする。』と記載されています。メディカルスタッフの一員として、安全で安心と信頼の医療が、県民の皆様に提供できるよう、また、会員からは、滋賀県診療放射線技師会に入っていて良かったねと言われるような魅力ある公益社団法人滋賀県診療放射線技師会にしていきたいと考えています。

 新型コロナウイルス感染症の影響についてまだ先が良く見えない状況ですが、国、地方自治体等の動向を踏まえ、感染拡大防止と参加者の安全第一を考え事業遂行をして行きたいと考えています。令和3年、任期後半の年となりますが、執行部理事が一丸となり、会務遂行に尽力していく所存であります。皆様におかれましても、これまで以上にご理解、ご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。